心理ゲームってご存知ですか?TA交流分析とは
心理ゲームってご存知ですか?TA交流分析とは
心理カウンセラーの今泉智樹です。
先日、カウンセリングをしていて心理ゲームの話になりました。
TA交流分析という心理学理論の中にある心理ゲーム
聞いたことありますか?
交流分析の創始者であるエリック・バーンさんは、
こじれた人間関係やパターン化された対人トラブルを引き起こす自滅的なコミュニケーションのことを『ゲーム(game)』と定義しました。
ゲームといえば、今ならプレステとか携帯のゲームをイメージする方が多いと思いますが、
僕ら世代だと、ファミコンとか人生ゲーム、億万長者ゲーム、
そうそう、モノポリーってのもあったな(笑)
要はこのゲームと同じなのですが、
TA交流分析の心理ゲームとは、
相手を自分の都合の良いように操作したり、利用したりすることで始まるコミュニケーションゲームです。
でも、残念ながら、必ず最後は不幸になります。。
そんなゲームしたくない。と思うかもしれませんが、
結構多くの方がやっているのです。
どんなゲームがあるかというと、ちょっと例を挙げてみると
TA交流分析の心理ゲームには、それぞれのゲームにいろんな名前が付けられているのです。
はい、でもゲーム
相手に対して「どうすればいいだろう?」と指示・援助を求めるのですが、
相手がアドバイスや助言をしてくると、『はい、でも』という反対意見や不同意を述べるゲーム。
相手がどんな意見や提案を出しても、それに従わない反論や言い訳をしてくるので、相手はうんざりしたり無力感にとらわれたり感情的に怒ってしまったりする。
これ結構多いですね。
自分で聞いておきながら、アドバイスすると、それを否定する。
ふざけんな!って感じです(笑)
キック・ミー(私を嫌ってくれ)ゲーム
挑発的な言動をして、相手の拒絶や嫌悪、怒りを無意識的に誘発するゲームです。
何のためにそんなことするの?
と思うかもしれませんが、心理学的には、『私はOKでない・他者はOKである(自己否定・他者肯定)』の基本的な構えを確認しようとしていると言われています。
自分に対する自信や肯定感がないので、『自分が拒絶されて処罰されるべき人間』であることを自己証明するかのように、他者に対して挑発的な発言をしたり、他者から否定されるような行動を取ったりしてしまうのです。
仲間割れゲーム
複数の他人に矛盾した情報を与えたり、仲違いするような悪口を伝達することで、それらの他人を対立させ喧嘩させようとするゲームです。
自分以外の複数の他者の間に仲間割れ(喧嘩・対立・嫌悪)を引き起こすことで、『自己肯定・他者否定』の基本的な構えを確認しようとしている。
このゲームを仕掛ける人は他人が醜く争い合う姿を見て『人間関係や友情には大した価値がない』という自らのネガティブな信念を補強しようとしているとも言われています。
大騒ぎ(ひどいもんだ)ゲーム
自分の不幸や苦痛を『こんなにひどい状況だ』と大袈裟にアピールすることで、他人の同情や関心を集めようとするゲームです。
自分の不幸や苦痛を派手に嘆いて悲しみながらも、それらの問題状況を具体的に解決する行動は取らずに、『自分がどれだけ酷い状況にあるか』を訴えて大騒ぎする。
病気の症状や苦しみを利用して『社会的な責任』を逃れたり、自分の不幸や問題を強くアピールすることで『他者の支援・同情』を引き出したりするが、最終的には『大袈裟な人・狼少年』といった認知を持たれて誰からも相手にされなくなることも多い。。。
粗探しゲーム
どうでもいいような相手の些細なミスや失敗、欠点を探し出して非難しようとするゲーム。
上司の部下に対する陰湿ないじめ、姑の嫁の家事のやり方に対する細々とした非難、先輩の後輩に対するしごき、不満の多い客の店へのクレームなどで、『粗探し』のゲームが繰り返されることが多い。
『粗探し』は、『他人はOKではない』という他者否定の構えを確認することで、自分を肯定しようとする動機づけによって行われるゲームです。
苦労性ゲーム
無理をして過大な責任を背負い込んだり、複数の役割や仕事を引き受けたりすることで、自分を追い込みいつも疲労困憊してしまうというゲームです。
幼少期の要求水準(期待度)の高い親子関係によって形成された『完全主義・強迫観念』が影響していると言われています。
自分の能力・体力の限界を考えずにあれもこれも完璧にやろうとした挙句、心身の疲労が蓄積して倒れてしまうことも多い。。。
物事に熱中し過ぎる凝り性の人に多く、自分の体力の限界に配慮しないため、結局、生産的な結果を出せずに終わってしまうことも多い。
心理ゲームの結末は必ず不幸です。
いかがでしょうか?
これは、ほんの一部ですが、あなたの周りにこんなゲームを仕掛けてくる人いませんか?
逆に、あなたが仕掛けていることありませんか?
これは、仕掛けられても、仕掛けても結末は不幸です。
だから、仕掛けてくる人がいたら、もうその話に乗らない事です。
そして、自分から仕掛けるのももうやめましょう。
どう考えても意味がない。
先日のクライアントさんは「私もやってるなー」って言われていました。
ボーナスが出たので、お金を下ろすために明日銀行へ行こう。そう思ったそうです。
そして、ご主人に「銀行のカードちょうだい」
そう言うと、「わかったわかった。明日渡す。」
その瞬間、『こいつ、絶対明日忘れるよね』そう思ったけど、何も言わず…
今朝、ご主人が仕事に行ってから
『ほら!やっぱり忘れてるじゃん。』とカードをもらっていないことを思い出す。。
イライライライラ
『よし!これで今夜あいつを懲らしめてやろう。。。』と思ったかどうかはわかりませんが…
自分がゲームを仕掛けていることに気づき笑っておられました。
このゲームに名前を付けるとしたら「やっぱりねゲーム」かな??(笑)
「相手が悪い」と確認するためのゲームなのかもしれませんね。
この交流分析ゲームはいつの間にかやっているゲームです。
でも、これもやる側は無意識なんです。
あいつを懲らしめるために… なんてことを考えてゲームを仕掛けるのではないんです。
だから、自分がゲームを仕掛けているのであれば、それに気づき止めることです。
もう、そんな馬鹿なことやめとこう。
このクライアントさんのように、それに自分で気づけたとき、自分が変わるんです。
僕らカウンセラーは、こんな勉強をしてきていますから、すぐにゲームを見つけることができます。
あっこれゲームだな。
そう気づき、そのゲームに乗らないのです。
だから、被害者になることもない。
あなたも、カウンセラーになったつもりで、ちょっと周りにある心理ゲームを探してみて下さい。
あ!この人も、あ!ここでも…
きっといろいろ見つかると思います。
これを見つけることができた時、あなたは心理ゲームから抜け出すことが出ているはずです…
それでは、今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
今日もあなたのまわりが笑顔でいっぱいになりますように。。。
投稿者プロフィール
- 現在はカウンセラーとして個人セッションを行いながら、同時にカウンセラーを育てることに注力。カウンセラーとして活動していくために必要なUSP(独自の売り、強み)を引き出すコーチングには定評がある。著書「カウンセリングの技術」は重版を重ね現在も売れ続けている。気軽にカウンセリングを受けることができる日本を作るをモットーに今も全力で走り続けている。
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